「こころ」はいかにして生まれるのか
著 者:
櫻井武
出版社:
講談社
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「宇宙のすべてを支配する数式」をパパに習ってみた
著 者:
橋本幸士
出版社:
講談社
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免疫の意味論
著 者:
多田富雄
出版社:
青土社
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ブラックホールをのぞいてみたら
著 者:
大須賀健
出版社:
KADOKAWA
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これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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皮膚感覚と人間のこころ
著 者:
傳田光洋
出版社:
新潮社
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共感覚を〝網羅的に〟知りたい方におすすめの本

脳のなかの万華鏡
著 者:
リチャード・E・サイトウィック/デイヴィッド・M・イーグルマン
出版社:
河出書房新社
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曜日に色を感じる、単語に味を感じる、音に色を感じる、味に形を感じる、など、このような不可思議な知覚現象は「共感覚」と呼ばれている。

著者のひとりリチャード・E・サイトウィックは、共感覚研究のパイオニア。本書以前に『共感覚者の驚くべき日常』(草思社/2002年)という本も書いている。その著者名は「リチャード・E・シトーウィック」となっているが、同一人物。

もうひとりの著者デイヴィッド・M・イーグルマンは、外部世界を知覚することの不可思議さや、無意識の広大さについて、おもしろく、わかりやすく伝えてくれる著者で、彼の主要研究テーマの一つが共感覚だ。

その二人がタッグを組んだ本書『脳のなかの万華鏡』は、神経科学の観点から共感覚を知りたいと思った一般読者を深く満足させる一冊。私たち一般が共感覚について〝網羅的に〟知りたいと思ったら、〝本書一冊読むだけで十分〟と言えるような充実した内容だ。

この本では、共感覚者自身の言葉を交えながら、共感覚をもつ芸術家について述べながら、多種多様な共感覚の事例を網羅的に紹介している。そして、共感覚がなぜ生じるのか、共感覚の神経基盤を考察。また、共感覚の観点から、メタファーや創造性についても論じている。

充実した内容なので、ボリュームはある。本文の最後が324ページで、しかも文字はびっしり詰まった感じなので、読書的持久力は必要だと思われる。ボリュームのある本が苦手でない方にのみ、おすすめしたい。

初投稿日:2018年07月01日

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