やさしくわかる!文系のための東大の先生が教える重力
書籍情報
【単行本】
- 著 者:
- ー
- 監 修:
- 松尾泰
- 出版社:
- ニュートンプレス
- 出版年:
- 2024年6月
重力に関する話題を広く見渡せる「超入門書」
先生と生徒の顔のイラストを用いての対話形式で、重力にまつわる話題を解説していく。2色刷の横書きで、要所は赤字だったり赤のラインが引かれていたりする。全体的にイラストが豊富で、1ページあたりの文字量はかなり少ない。約300ページ。
本の表紙に「知識ゼロから読める超入門書!」と書かれているとおり、重力に関する話題を広く見渡せるように作られており、一つ一つの話題には深入りしない解説になっている。
ニュートンの「万有引力の法則」とアインシュタインの「一般相対性理論」
古代ギリシアの哲学者アリストテレス、ガリレオ・ガリレイ、アイザック・ニュートンという流れで見ていき、ニュートンの「万有引力の法則」とそれにまつわる話題を紹介する。
そのあとで、アインシュタインの「特殊相対性理論」と重力理論である「一般相対性理論」のエッセンスを述べて、一般相対性理論が予言した重力波とブラックホールについて解説する。
4つの力の統一が期待されている「超ひも理論(超弦理論)」
「……一般相対性理論では、ブラックホールの深部や誕生時の宇宙など、ミクロな世界での重力がうまく説明できません」と述べて、一般相対性理論と量子論の融合が必要であることを説明する。
その話題から量子論にごく簡単に触れ、ダークマターやダークエネルギーなどの解説を織り込み、素粒子物理学の基礎的なことを見ていく。
たとえば、現在17種類の素粒子が見つかっていることや4つの力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)について説明している。そして、この4つの力の統一は「究極の夢」といえると述べて、その究極の理論として期待されている「超ひも理論(超弦理論)」について解説する。
感想・ひとこと
「超入門書」とあるように、重力をテーマにした一般書を読んだことのない方が手にとる一冊。
初投稿日:2024年09月12日