のうだま2ーー記憶力が年齢とともに衰えるなんてウソ!
書籍情報
【単行本】
- 著 者:
- 上大岡トメ/池谷裕二
- 出版社:
- 幻冬舎
- 出版年:
- 2012年7月
【幻冬舎文庫】
- 著 者:
- 上大岡トメ/池谷裕二
- 出版社:
- 幻冬舎
- 出版年:
- 2016年8月
楽しいマンガとコラムで「記憶」を知る
やる気をとりあげた『のうだま』につづく第2弾。今回は「記憶」をとりあげる。イラストレーターの上大岡トメのマンガと脳研究者である池谷裕二のコラムにより、記憶の種類や記憶のしくみ、記憶するコツなどを紹介していく。
池谷裕二は記憶に関与する脳部位「海馬」の専門家。池谷裕二によると、よく会話に登場する「年をとれば、記憶力は衰える」という俗説はウソだという。大切なのは「好奇心」だそうだ。
「脳という装置は経年劣化しない」
最初のほうにあるコラムで、こんな記述がある。「解剖学的知見からは、脳の神経細胞の数は、3歳以降はほぼ一定で、100歳まで生きてもほとんど変化がないことが報告されている。つまり、脳という装置は経年劣化しない」と。ではなぜ、加齢により記憶力が低下するという俗説が生まれているのか。本書はそんな話題からはじまる。
記憶の種類やしくみ。記憶のコツ
「短期記憶」と「長期記憶」の違いからはじまり、つぎに長期記憶の3つ、「経験記憶」「知識記憶」「方法記憶」を3兄弟として紹介する。そして「記憶の素LTP」と解説されていく。LTPを効率よく起こす方法として、「シータ波を出す」「感情が動くようにする(扁桃体が活動する)」が紹介されている。また、レミニセンス効果など、睡眠と記憶の関係も解説される。(もちろんマンガとコラムで)
ひとこと
前作『のうだま』とは異なり、文章は池谷裕二のコラムとなっている。気軽に読めて、記憶にまつわる知識や記憶のコツが得られる本。
初投稿日:2014年10月18日