書評(宇宙科学)
宇宙はなぜ美しいのか
- 著 者:
- 村山斉
- 出版社:
- 幻冬舎
「対称性」にまつわる解説を軸に、素粒子論・宇宙論の話題を広く取り上げる。
宇宙はなぜブラックホールを造ったのか
- 著 者:
- 谷口義明
- 出版社:
- 光文社
ブラックホールの有名な話題を概観した一冊。最終章の「銀河の合体」にまつわる解説が読みどころ。
電波でみた宇宙
- 著 者:
- 森本雅樹
- 出版社:
- 講談社
1972年に出版された本書は、電波天文学の急速な発展によってどのような宇宙の姿が浮かび上がってきたのかを、スペクトルのグラフを示しながら解説している。
かに星雲の話
- 著 者:
- 石田五郎/大谷浩/森本雅樹/浜田哲夫/早川幸男/小田稔
- 出版社:
- 中央公論社(現/中央公論新社)
全六話からなる「かに星雲の話」。「専門を異にする」6人の著者が、かに星雲について論じている。最後に、「今後の課題をめぐって」と題した、著者らの議論が収録されている。
ブラックホールを飼いならす!
- 著 者:
- 福江純
- 出版社:
- 恒星社厚生閣
「宇宙アクリーション天体」とは何かから説き起こし、降着円盤、宇宙ジェットを解説。他に、重力レンズについて、ブラックホールの誕生、成長過程、蒸発について、カー・ブラックホール、ワームホール、などの話題がある。
天文学者に素朴な疑問をぶつけたら宇宙科学の最先端までわかったはなし
- 著 者:
- 津村耕司
- 出版社:
- 大和書房
恒星、銀河、惑星、系外惑星、地球外生命など、天文学の話題を広く浅く取り上げた本。
ブラックホールは怖くない?
- 著 者:
- 福江純
- 出版社:
- 恒星社厚生閣
本書の読みどころは、ブラックホールのまわりにおける「物体の運動」及び「光線の振る舞い」について解説したところ。
14歳からの天文学
- 著 者:
- 福江純
- 出版社:
- 日本評論社
中学2~3年生を読者対象とした天文学の入門書。SFの話題、著者自身のエピソードなどを交えながら解説している。
ベテルギウスの超新星爆発
- 著 者:
- 野本陽代
- 出版社:
- 幻冬舎
超新星爆発の話題を中心に、さまざまな天文学の話題を紹介している。
星が「死ぬ」とはどういうことか
- 著 者:
- 田中雅臣
- 出版社:
- ベレ出版
「超新星爆発(超新星)」の入門書的な一冊。超新星爆発の研究の歴史や最前線の話題を交えながら、超新星爆発を解説している。
ブラックホールをのぞいてみたら
- 著 者:
- 大須賀健
- 出版社:
- KADOKAWA
「とにかくやさしいブラックホールの本を」という依頼のもとに書かれた、ブラックホールのやさしい入門書。
重力で宇宙を見る
- 著 者:
- 二間瀬敏史
- 出版社:
- 河出書房新社
全10章からなる本書では、第6章までで「重力波」の主な話題を、第7章以降で「重力レンズ」の主な話題を知ることができる。著者の研究の歴史も垣間見える一冊。
おすすめ本(宇宙科学)
超大質量ブラックホール(巨大ブラックホール)観測の話題に興味がある方におすすめの本
- 著 者:
- 本間希樹
- 出版社:
- 講談社
電波天文学の研究史的な話題と技術的な話題とがバランスよく盛り込まれている『巨大ブラックホールの謎』(本間希樹)をオススメ。
ブラックホールのまわりで生じる現象について〝一般レベルで学びたい〟方におすすめの本
- 著 者:
- 福江純
- 出版社:
- 恒星社厚生閣
難しいことを丁寧に解説している『ブラックホールは怖くない?』『ブラックホールを飼いならす!』(福江純)をオススメ。
ブラックホールのイメージを〝効率よく〟とらえたい方におすすめの本
- 著 者:
- 大須賀健
- 出版社:
- KADOKAWA
「とにかくやさしいブラックホールの本を」という依頼のもとに書かれた、やさしい入門書『ブラックホールをのぞいてみたら』(大須賀健)をオススメ。
超新星爆発(超新星)を知りたい方におすすめの本
- 著 者:
- 田中雅臣
- 出版社:
- ベレ出版
超新星爆発の研究の歴史から最前線の研究まで、超新星爆発の知見(一般レベル)を見渡せる『星が「死ぬ」とはどういうことか よくわかる超新星爆発』(田中雅臣)をオススメ。
「重力レンズ」の一般向けの入門書としておすすめの本
- 著 者:
- 二間瀬敏史
- 出版社:
- 河出書房新社
重力波と重力レンズを主題とした『重力で宇宙を見る』(二間瀬敏史)をオススメ。本書の第7章から第10章〝約70ページ〟で、重力レンズを解説。重力レンズを用いてどのようにして「宇宙のダークサイド」に迫ろうとしているのかを知ることができる。
ユニークな宇宙講義を〝聞きたい〟方におすすめの本
- 著 者:
- 多田将
- 出版社:
- イースト・プレス
笑いを交えたユニークな語り口のなかに、著者の科学への真剣さが垣間見える『すごい宇宙講義』(多田将)をオススメ。全4回の連続講演を元にした、臨場感あふれる、〝聞かせる〟宇宙講義。
元素の起源や星が輝く仕組みに興味がある方におすすめの本
- 著 者:
- マーカス・チャウン
- 出版社:
- 無名舎
好奇心をそそる、壮大な、しかし難解なテーマを、やさしく解説し、読ませる物語に仕上げている『僕らは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して』(マーカス・チャウン)をオススメ。
〝重力波天文学の世界を覗き見たい〟という方におすすめの本
- 著 者:
- ジャンナ・レヴィン
- 出版社:
- 早川書房
歴史的発見を成し遂げたLIGOに関わった人々の素顔を、重力波の検出に魅せられた科学者の素顔を、丹念な取材に基づいて描き出した『重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち』(ジャンナ・レヴィン)をオススメ。
ブラックホールの情報問題(及びそれに関連する物理)に興味がある方におすすめの本
- 著 者:
- レオナルド・サスキンド
- 出版社:
- 日経BP社
驚くほど丁寧な解説書『ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い』(レオナルド・サスキンド)をオススメ。ブラックホール、一般相対性理論、量子力学、超弦理論に興味をもっている方におすすめしたい本。
ブラックホールの〝おもしろい読み物〟をお探しの方におすすめの本
- 著 者:
- マーシャ・バトゥーシャク
- 出版社:
- 地人書館
ブラックホール研究史にその名を刻む〝あまたの科学者〟の研究エピソードを、その人物像を丹念に描きながら紹介した『ブラックホール アイデアの誕生から観測へ』(マーシャ・バトゥーシャク)をオススメ。
実験物理学に興味がある方におすすめの本
- 著 者:
- 鈴木洋一郎
- 出版社:
- 幻冬舎
暗黒物質の検出を目指すXMASS実験を詳細に解説、また、ニュートリノにまつわる実験で知られているスーパーカミオカンデの建設・立ち上げに関するエピソードなども語る『暗黒物質とは何か 宇宙創成の謎に挑む』(鈴木洋一郎)をオススメ。
「原始重力波」とは何か、「Bモード偏光」とは何か、に興味のある方におすすめの本
- 著 者:
- 羽澄昌史
- 出版社:
- 集英社
2014年3月にはじまった「原始重力波発見騒動」の顛末など、著者の素顔が垣間見える、さまざまなエピソードを盛り込んだ『宇宙背景放射 「ビッグバン以前」の痕跡を探る』(羽澄昌史)をオススメ。
重力波、ブラックホール、アインシュタイン方程式、に興味がある方で、〝ハードな一般向け解説書〟を好む方におすすめの本
- 著 者:
- 真貝寿明
- 出版社:
- 光文社
エピソードが豊富で、また、一般書ではあまり見かけないハードな内容もある、そのバランスの良さが魅力の『ブラックホール・膨張宇宙・重力波 一般相対性理論の100年と展開』(真貝寿明)をオススメ。
〝この宇宙は人間にとってあまりにもうまくできている〟という意味を知りたい方におすすめの本
- 著 者:
- マーティン・リース
- 出版社:
- 草思社
著者が「宇宙を作るレシピ」と表現する「6つの数」を切り口にして、宇宙の進化を描き出した『宇宙を支配する6つの数』(マーティン・リース)をオススメ。
宇宙に興味があり、素粒子物理学の世界をちょっと覗いてみたい方におすすめの本
- 著 者:
- 村山斉
- 出版社:
- 幻冬舎
素粒子物理学の基本と宇宙のめぼしい話題をわかりやすく解説した、科学書として異例の大ヒット作『宇宙は何でできているのか』(村山斉)をオススメ。
観測天文学者の世界に興味がある方におすすめの本
- 著 者:
- 大内正己
- 出版社:
- 宝島社
「謎の古代天体ヒミコ」の発見や命名のエピソードなど、観測天文学者の世界が垣間見えるエピソードが盛り込まれた『宇宙の果てはどうなっているのか? 謎の古代天体「ヒミコ」に挑む』(大内正己)をオススメ。
やさしい宇宙論入門書をお探しの方におすすめの本
- 著 者:
- 佐藤勝彦
- 出版社:
- 宝島社
古代の宇宙観から最新のブレーン宇宙論までやさしく解説したベストセラー『眠れなくなる宇宙のはなし』(佐藤勝彦)をオススメ。
余剰次元とブレーンワールド(膜宇宙)を知りたい人におすすめの本
- 著 者:
- リサ・ランドール
- 出版社:
- 日本放送出版協会(現/NHK出版)
余剰次元とブレーンワールドを、数式なしで一般向けに解説した全米ベストセラーの日本語版『ワープする宇宙』(リサ・ランドール)をオススメ。
物理学のおもしろさに気づく前に苦手になってしまった人におすすめの本
- 著 者:
- ウォルター・ルーウィン
- 出版社:
- 文藝春秋
マサチューセッツ工科大学(MIT)教授の名物講義。たくさんの人が、著者の物理学〝Love〟に感染している。『これが物理学だ!』(ウォルター・ルーウィン)をオススメ。
著者案内(宇宙科学)
多田将の本、どれを読む?
多田将は、加速器を使用した「すごい」ニュートリノ実験(T2K実験)に携わっている、金髪の物理学者。素粒子物理と宇宙を、喩えを駆使してわかりやすく解説。ユニークな語り口も好評。
リサ・ランドールの本、どれを読む?
「ワープした余剰次元」の理論で注目を集めているリサ・ランドール。その著書からは、物理学がクリエイティブであることが伝わってくる。素粒子論と宇宙論に興味がある方、とくに余剰次元とブレーンワールドを知りたい方には最適の著者。
村山斉の本、どれを読む?
数物連携宇宙研究機構の初代機構長の村山斉。専門は素粒子物理学で、難解な素粒子理論のポイントを、すっぱり切り取って見せてくれる解説が好評。
テーマ案内(宇宙科学)
ブラックホールと星の進化
星にも、人と同じく誕生があり死があるという。星は長い歳月をかけて「進化」していく。太陽は「白色矮星」へと進化し、大質量星は「ブラックホール」へと進化する。
宇宙の約95パーセントを占める未知なるもの。ダークマター(暗黒物質)とダークエネルギー(暗黒エネルギー)
存在が浮かび上がる〝見えない〟ものたち。見えない重力源「ダークマター」。宇宙の膨張を〝加速〟させる「ダークエネルギー」
時空のさざ波、重力波
重力波は、アインシュタインの一般相対性理論から導かれる物理現象。ノーベル賞級といわれ、待ち望まれた重力波の検出が成し遂げられ、ついに、「重力波天文学」の幕が開いた。
宇宙論の分野に登場した「人間原理」とは?
まるで人間の誕生が必然であったかのように見えてくるほど、この宇宙は人間にとってあまりにもうまくできている。
宇宙で最初に生まれた星、ファーストスター
ファーストスターの誕生は、暗黒宇宙に終わりを告げ、光り輝くこの宇宙へと進化していく始まりだった。そして、それは私たち生命の起源へとつながっている。