科学本の言葉–38–(ガリレオ・ガリレイの言葉)
「味、におい、色などは意識の中だけに存在する。だから、もし生物が存在しなければ、そのような感覚はすべて消えてなくなるであろう。」――ガリレオ・ガリレイ
櫻井武(著)
上記の言葉が記されているのは、『「こころ」はいかにして生まれるのか 最新脳科学で解き明かす「情動」』。著者・櫻井武は、「こころ」を「行動選択のためのメカニズム」と位置づけて論じている。
本書をとおして、脳の基本的なこと、情動と感情、記憶、報酬系、「こころ」の機能に強く影響を及ぼす脳内物質、など、さまざまな知見に触れることができる。
ここで紹介したガリレオ・ガリレイの言葉は、第1章に登場する。第1章では、読者に脳の不思議を感じさせながら、脳の基本的なことを解説している。基本から解説しているので、〝脳の本をまったく読んだことがない方で、こころ、意識、感情、といった目に見えないものを脳科学にもとづいて考えてみたい方〟の入門書としてもおすすめできる。ただし、脳部位などの専門用語が出てくる本格的な入門書(もちろん一般書レベル)
本書『「こころ」はいかにして生まれるのか』は、『「こころ」の脳科学の基礎知識を〝要領よく〟得たい方におすすめの本』。本書の内容については書評ページを。
「こころ」はいかにして生まれるのか
- 著 者:
- 櫻井武
- 出版社:
- 講談社
初投稿日:2019年03月26日